7年間、イヌイットを調査したカナダ・モントリオール総合病院の代謝専門の医師ラビノヴィチ氏の報告。
北極圏に住むイヌイットは魚、アザラシなどの海獣、カモメなどの海鳥を生で食べています。野菜摂取は、夏の限られた時期だけです。それでも、彼らはたいへん健康です。耳も目も鼻も歯も丈夫で、若々しい血管を持ち、血圧などのデータもすべて正常です。
しかし、文明に近づき、調理した肉や缶詰、乾燥食品、さらにはファストフードまでも食べ始めた南方のイヌイットは、動脈硬化が増え、高血圧や心臓病、腎臓病などに苦しみ、その不健康ぶりは目を覆うばかりと報告されています。
アフリカでも同様なことがおきています。1960年頃まで現地にはなかった病気が今、次々と発生しています。
その病気とは、便秘、虫垂炎、大腸憩室症、痔、大腸炎、大腸ポリープ、大腸がんなどの消化器系の病気です。
平行して肥満、高血圧、糖尿病、心臓病など血管、代謝病も増えています。甲状腺異常などの内分泌の病気もあります。これらは、以前のアフリカの大地には、ほとんど存在いなかった病気です。
欧米から入ってきた、肉、チーズ、牛乳、乳製品、パン、砂糖菓子、チョコレート、スナック菓子など、これらの食品には、食物繊維やファイトケミカル、ビタミン、ミネラルがきわめて少なく、酵素はまったくありません。